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  • Chara+YUKI Mini Album『echo』Teaser
  • Chara+YUKI 『楽しい蹴伸び』
  • Chara+YUKI New Single 『楽しい蹴伸び』Teaser
  • Chara+YUKI 『愛の火 3つ オレンジ』(1999.11.26 Release)

Chara+YUKI Discography

  • 7inch Analog EP (ESKL 3)
    Single
    楽しい蹴伸び
    2020.01.31 Release
    • ・7inch Analog EP ESKL 3 ¥1,430(tax in)
    Produced by Chara+YUKI
    Total Sound Produced by Chara
    Total Lyric Produced by YUKI
    [Side A]
    • 1. 楽しい蹴伸び
      Lyrics: YUKI Music: TENDRE 
      Sound Produced by TENDRE
    [Side B]
    • 1. 楽しい蹴伸び(Instrumental)
      Music: TENDRE 
      Sound Produced by TENDRE
  • CD (ESCL 5219)
    12inch Analog LP (ESJL 3117)
    Mini Album
    echo
    2020.02.14 Release
    • ・CD ESCL 5219 ¥2,750(tax in)[通常盤初回仕様]紙ジャケット仕様
    • ・12inch Analog LP ESJL 3117 ¥3,850(tax in)[完全生産限定盤]
    Produced by Chara+YUKI
    Total Sound Produced by Chara
    Total Lyric Produced by YUKI
    CD
    • 1. 愛の火 3つ オレンジ(2020version)
      Lyrics: Chara+YUKI Music: Chara+YUKI 
      Sound Produced by A.G.O from CIRRRCLE
    • 2. You! You! You!
      Lyrics: YUKI Music: Chara+YUKI 
      Sound Produced by Seiho
    • 3. ひとりかもねむ
      Lyrics: YUKI Music: 大沢伸一 
      Sound Produced by 大沢伸一
    • 4. 楽しい蹴伸び
      Lyrics: YUKI Music: TENDRE 
      Sound Produced by TENDRE
    • 5. YOPPITE
      Lyrics: YUKI Music: 白根賢一 
      Sound Produced by 白根賢一
    • 6. 鳥のブローチ
      Lyrics: YUKI Music: Chara 
      Sound Produced by Kan Sano
    • 7. Night Track
      Lyrics: YUKI Music: YUKI 
      Sound Produced by mabanua
    • 8. echo
      Lyrics: Chara+YUKI Music: Chara 
      Sound Produced by Chara
    12inch Analog LP
    [Side A]
    • 1. 愛の火 3つ オレンジ(2020version)
      Lyrics: Chara+YUKI Music: Chara+YUKI 
      Sound Produced by A.G.O from CIRRRCLE
    • 2. You! You! You!
      Lyrics: YUKI Music: Chara+YUKI 
      Sound Produced by Seiho
    • 3. ひとりかもねむ
      Lyrics: YUKI Music: 大沢伸一 
      Sound Produced by 大沢伸一
    • 4. 楽しい蹴伸び
      Lyrics: YUKI Music: TENDRE 
      Sound Produced by TENDRE
    [Side B]
    • 1. YOPPITE
      Lyrics: YUKI Music: 白根賢一 
      Sound Produced by 白根賢一
    • 2. 鳥のブローチ
      Lyrics: YUKI Music: Chara 
      Sound Produced by Kan Sano
    • 3. Night Track
      Lyrics: YUKI Music: YUKI 
      Sound Produced by mabanua
    • 4. echo
      Lyrics: Chara+YUKI Music: Chara 
      Sound Produced by Chara
    • シングルとミニアルバムに付属するそれぞれの特典の絵柄は異なります。絵柄は追って公開いたします。
    • 特典はそれぞれ先着順となっており、無くなり次第終了となります。
    • シングル特典ステッカーは先着順で差し上げますが、一部配布対象外となる店舗・オンラインショップもございます。
      詳しくはご購入いただく店舗・オンラインショップへお問い合わせください。
    • ミニアルバム特典ステッカーは【配布対象店舗】をご確認下さい。
  • Single
    愛の火 3つ オレンジ
    1999.11.26 Release
    • 1. 愛の火 3つ オレンジ
    • 2. 愛の火 3つ オレンジ(RE-MIX)
    • 3. 愛の火 3つ オレンジ(instrumental)

Special

Chara+YUKI web RADIO

Chara+YUKI
Official Interview

Read

Song Writers &
Sound Producers Comments

  • A.G.O from CIRRRCLE
    • 『愛の火 3つ オレンジ(2020version)』
      Sound Produce & Programming
  • 大沢伸一
    • 『ひとりかもねむ』
      Song Writing, Sound Produce & Programming
    • 『楽しい蹴伸び』
      Mixing
  • Kan Sano
    • 『鳥のブローチ』
      Sound Produce & Programming
  • 白根賢一
    • 『YOPPITE』
      Song Writing, Sound Produce & Programming
  • Seiho
    • 『You! You! You!』
      Sound Produce, Programming & Mixing
  • TENDRE
    • 『楽しい蹴伸び』
      Song Writing, Sound Produce & Programming
  • mabanua
    • 『Night Track』
      Sound Produce & Programming
50音順/敬称略

Live

Chara+YUKI LIVE “echo” 2020
  • 日程
    会場
    開場
    開演
    お問い合わせ先
  • 04月08日(水)
    東京都江東区 Zepp Tokyo
    18:00
    19:00
    ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999
  • 04月09日(木)
    東京都江東区 Zepp Tokyo
    18:00
    19:00
    ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999
  • 04月22日(水)
    大阪府大阪市 Zepp Osaka Bayside
    18:00
    19:00
    清水音泉 06-6357-3666
  • 04月23日(木)
    大阪府大阪市 Zepp Osaka Bayside
    18:00
    19:00
    清水音泉 06-6357-3666
  • 日程
    会場
    開場
    開演
  • 04月08日(水)
    東京都江東区
    Zepp Tokyo
    18:00
    19:00
  • 04月09日(木)
    東京都江東区
    Zepp Tokyo
    18:00
    19:00
  • お問い合わせ先
  • ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999
  • 日程
    会場
    開場
    開演
  • 04月22日(水)
    大阪府大阪市
    Zepp Osaka Bayside
    18:00
    19:00
  • 04月23日(木)
    大阪府大阪市
    Zepp Osaka Bayside
    18:00
    19:00
  • お問い合わせ先
  • 清水音泉 06-6357-3666
チケット代:スタンディング/¥8,800(税込) 
2F指定席/¥9,900(税込) 
※ドリンク代別途¥600必要
一般発売日:2020年3月7日(土)

Profile

Chara

1991年9月シングル『Heaven』でデビュー。
一貫して「愛」をテーマに曲を創り、歌い続けている日本で唯一無二の女性アーティストである。
オリジナリティ溢れる楽曲と独特な存在感により人気を得て、1992年には日本レコード大賞ポップ・ロック部門のアルバム・ニューアーティスト賞を受賞。
2020年1月初の台湾単独ライブを開催。
5月6日(水・休)には初の日比谷野外大音楽堂での単独ライブ開催が決定。
デビュー28周年を迎えてもなお感覚と感情に素直に突き動かされ、精力的に活動している。

YUKI

JUDY AND MARYのヴォーカリストを経て、2002年にシングル「the end of shite」でソロ活動を開始。
現在までに、音楽チャートで1位を獲得したアルバム5枚を含む、9枚のオリジナルアルバムをリリース。
前衛的でありながらポップに仕上げる独自の世界観、独特の歌声、唯一無二のライブパフォーマンスで圧倒的な存在感を放ち続けている。今後も、振り幅の大きな音楽活動とそれに伴うライブ、アートワークの全てから目が離せない。

Chara+YUKI
Official Interview

――まず、Chara+YUKIを20年ぶりにやろうと思ったきっかけから聞かせてください。

Chara お互いのライブに行ったりして、『またいつか一緒にやりたいね』っていう話は、それこそ挨拶のように交わしてはいたんですけど、自分のソロもあるから、なかなかタイミングが合わなかったんですよね。

YUKI それが、一昨年の春頃に、私のアルバム『forme』に入っている「24hours」という曲をCharaに作ってもらって。その時に、『私、ゼロから作るの好きだし、YUKIもアイディアあったら』っていうことで、Charaの自宅に行って、その時に3曲くらい作ったんですよ。そこで、一筆書きのようなCharaのデモをもらったんですけど、その中に『これ、Chara+YUKIでやるといいんじゃない?』っていう曲があって。それで『Chara+YUKIできるんじゃない? もうすぐ20周年だし』なんて話をしたんですよね。

Chara 「愛の火 3つ オレンジ」1曲しか出してないけどね(笑)。お互いにバンドじゃないし、ソロだから、誰とやっても自由だと思っていて。もともとソロでも冒険してるけど、Chara+YUKIだとまた違う冒険ができる。今度は冒険する仲間が1人じゃなく、お互いに別々の無敵になるアイテムを持ってるYUKIとCharaっていう(笑)。そういうことだよね。

YUKI そうですね。それから具体的にやろうということになって。最初は1曲とか2曲かなという感じだったんですけど、『いや、これはミニアルバムにしよう!』と言ったのは私です(笑)。結局、「愛の火 3つ オレンジ」も2020versionとして新しくして、8曲も作ってしまいましたね。

——リマスタリングやリミックスではなく、アレンジが大幅に変わってますし、新たなバースも付け加えられてますね。

YUKI 今回はCharaが音番長(トータルサウンドプロデューサー)だったんですけど、『ドラムラインを入れたらいいんじゃない?』っていうアイデアを出してくれて。

Chara 私たちも交じってやりたいなと思ったんです。Mean Machineでもツインドラムでしたし。

YUKI それで、やったんですけど、すごく楽しくて。イエーイって叫んだりしちゃったから、使えるところが限られてしまって(笑)。

Chara 歌はYUKIが絶対に歌い直したいって言ったんだよね。

YUKI そうです。今の私たちの感じでやるっていうのがいいなと思って。トゥエニートゥエニーなのよ!みたいな(笑)。あと、曲中でしゃべっているフレーズは即興で歌いました。私は恥ずかしくてボツになると思っていたんですけど、Charaが『いやYUKI、絶対いいからこれは入れよう!』と言って(笑)。

Chara YUKIには今回、言葉番長(トータルリリックプロデューサー)としてお願いしてたんですけど、この曲の最後の部分は2人で作って。YUKIがリズムがあるところでやっていたフェイクがカッコ良かったから、それを失いたくないけど、YUKIらしい言葉力もほしい。両方欲張りたいっていうところで(笑)、2人でヴォーカルブースの地べたに座って作ったんだよね(笑)。

YUKI そうそう、笑いながらやっていました。私は本当に即興で歌っているだけだから、絶対に使われないだろうと思っていましたけど。だって、〈みずがめ座のアクエリアス〉なんて、同じことを2回言っているだけですからね(笑)。

Chara あはははは! でもそういうのを私は大事にしたいタイプなんです。とくに昔の曲の2020年バージョンってことで、とにかく2人で楽しくやってる様子を伝えたいし、音楽を愛してるし、愛されてるのよ、私たちっていうのも伝えたいし、勇気も伝えたいしっていうところでしたかね(笑)。

――まさに楽しそうな雰囲気が伝わってきています。

YUKI 特に〈湯がくの〉という歌詞が出た時は大騒ぎになりましたね(笑)。

Chara 愛を湯がくの? 誰も今まで使ってないよ!って(笑)。でも、確かに絡まってる愛もあるからね。

YUKI そうそう(笑)。〈描くの〉とか言いがちだけど、湯がくんだ、そして、ほぐすんだって、2人で笑い合って。私はCharaの詞にもすごく影響を受けているんですよ。私は個人的にCharaは発明家だと思っていて。まだデビュー前で、リスナーだった頃から、「あれはね」とか、すごい歌詞だなと思っていて。〈あれはね〉っていうサビの曲はなかなかないし、かなり革新的でしたよね。そんな歌詞をサビのフレーズに使った初めての人だと思います。お互いにそう思い合っているところがあるんですけど、さすがに〈湯がくの〉はね。誰か使っていたら教えてほしいです(笑)。

――愛を湯がいた人はいないと思います(笑)。ちなみに、一番最初に取りかかったのはどの曲だったんですか?

YUKI 一番最初にCharaの自宅でデモ制作をした日にできた「You! You! You!」ですね。

——Seihoさんアレンジのテクノになってます。これは最初からダンスミュージックにしようというイメージでしたか。

Chara そうですね、ありましたね。ちゃんとポップスの良さをわかってる人で、自分もクラブで人々を踊らせている人がいいなと思って、Seihoにお願いしました。この時期位からライブをやりたいとも思っていたから、バンドで演奏に上乗せできるようなエレクトリックっていうイメージがあったかな。

YUKI 最初にCharaが“冒険”と言いましたけど、Charaも私もやっていないことに挑戦をするということがすごく面白いなと思って。ポップスの場合、サビ前にせーのでジャンプするようなアレンジになることが多いんですけど、この曲では、CharaがSeihoさんに『そうじゃないんだ。ずっと熱は変わらないし、踊りは止めらないんだよ』と言っていて。実はこの曲だけではなくCharaが音番長として、すべての曲のアレンジャー達を導いてくれたんです。

――この曲ではCharaさんが〈Yuki…〉って呼びかけてますね。

Chara このアルバムの中で6回は言ってますね。「echo」でも〈歌ってよYUKI〉って言ってるから。

YUKI 言ってる。私も「Night Track」で〈なんかCharaと踊りたいんだよね〉と言っているんですけど……

Chara あれはmabanuaがこっそり録ってたんですよね。最初の頃のプリプロで、『あれ何だっけ、ランニングマンじゃなくて……Charaと踊りたいんだよ』って言いながらYUKIが検索して。

YUKI そうそう。結局、ロジャー・ラビットだったんですけど、わかるまでにだいぶ時間がかかって。ナイトトラックは、マイケル・ジャクソンも履いていたスニーカーの名前なんです。踊ろうっていう歌だったから、『なんかCharaと踊りたいんだよね~』って言っていたのが録音されていたという(笑)。

――常に録音してる感じだったんですね(笑)。

YUKI でも、それが良かったなと思っています。

Chara 他の曲でもあるんですが、デモで歌ってるのがすごく良かったりするんですよ。鳥肌が立つポイントは失いたくないなって思ってるし、YUKIは一番最初のテイクが良いことが多いので。

YUKI Charaに20年前にもそう言われたことを私は憶えていますね。

Chara テイク0ね。だから、内緒で録っとかないとって思ってる(笑)。

YUKI 本当にプロデューサー目線のようなものがCharaにはずっとあるんだなと思って。YUKIのいいところはここだよね、みたいな。いいところを伸ばしてもらっています。あと、この曲は作曲も私がしているので、『ヒップホップな感じなんだけど』というイメージも伝えて。具体的なベースラインやリズムはCharaに引っ張ってもらったし、新しく生まれるフレーズもCharaが『これいいから、これ生かそう』みたいな感じで取り入れたりしていったと思います。最初の私のデモからはすごく変化しています。

Chara なんかね、YUKIも私もポップだから、mabanuaをはじめ、みんなほっとくとポップに寄り添いがちになるんですよ。それはそれでいいんですが、Chara+YUKIでやりたいのはそうじゃない。私たちがお星様だとしたら、もう十分にキラキラしてるから、そこに集中しなくてもいいんです。たとえばヒップホップみたいに、音のズレがいいグルーヴを作るんだったら、いつもどおりズレてていいのっていう(笑)。『もっとズレてていいよ』みたいな感じのことをちょっとだけ言うと、『あ、いいんだ』ってなる。ほっとくとみんな、意外とポップも好きだったりするんで、『わあ~、お星様キレイだね!』ってなってしまう(笑)。だから、『いいのいいの、いつもどおりで!』って言ってたかな。仕上がりに向けて間違いがないように道案内をしてた感じですね。

――リード曲はメロウなアーバンソウル「楽しい蹴伸び」になっています。

YUKI 私はすぐに水面のイメージが浮かんできました。これ、泳いでる!って。

Chara この歌詞良くないですか? いろいろなイメージが広がるし、言葉ってすごく面白いなってあらためて思っちゃう。だって、〈余分な力はいらない〉って、ラヴソングにもなるし、すべてのことにも言えることだから。

YUKI そうなんです。何事も余分な力はいらないんです。最後にCharaのフェイクがあって、〈潜って伸びよう〉は最初はなかったよね?

Chara そうだね。歌い分けもしっかり考えてくれたTENDREくんと、2人で一緒に歌うところがあってもいいって話をして、スタジオで最後に2人で歌ってみようってなって。

YUKI ブースの中にマイクを2本立てて歌って。レコーディング当日に私が書いたその部分の歌詞は変更になりました。その時に改めて思ったのは、Charaは、歌詞やサウンド、リズムも含めた全部で立体的に作るんですよね。

Chara そう。リズムが得意、グルーヴが得意だと思うんですよ、わりと。YUKIの詞の良いところは、日本語の力の強さ。YUKIの持ってる言葉の力は強いんですよね。私だけになると、何言ってるかわからなくもなりがちだけど、この2人が合わさると無敵な要素になるんじゃないかなって。リズムもいいけど意味もある、YUKIの声だとちゃんと抜けるとか。

YUKI また違うふうに聴こえたりするんですよね。でも、ここは〈潜って伸びよう〉にしてよかったと思っていて。たぶん1人でやっていたらそのままだったと思うんです。でも、この曲みたいに、Charaのサウンドやリズムに、意味からではなく歌いながら出てきた言葉を乗せると、あとから意味みたいなものがきちんと出てくる面白さがあって。この曲はこの歌詞にしたらより良くなりました。そういうことが自然にできたのはすごいな、いいなと思います。

Chara タイトルもいいじゃん。「楽しい蹴伸び」って、大人のサマーソングだよね。

YUKI 実は私、このタイトルでいいのかなって2人に聞いたんです。そうしたら『いや、「楽しい蹴伸び」がいいんじゃん!』って(笑)。私が少々恥ずかしいなと思うことを、いいと言ってくれることが多いんです(笑)。それはダサいとかではなくて、Chara+YUKIの曲のタイトルとして大丈夫なのかな、みたいな(笑)。でもこれはいいって本当に言ってくれて。そうか、面白いなって。自分では〈新しい水着に 気付いて〉っていうフレーズがすごく気に入っています。これをCharaに歌ってほしいと思っていて。今回は、Charaに歌ってほしいシリーズですね、全部。

――大沢伸一さん作曲の「ひとりかもねむ」では、Charaさんに〈マッシューバーイ〉と歌わせてます。

YUKI そう、これは言わせたかったですね。マッシューバーイはマジヤバイなんですけど(笑)、タイトルは最近好きな「百人一首」からです。「百人一首」には固い日本語がないんですよ。きっと歌を詠む時に、昔の人のほうが柔らかい言い回しとかをしていたのかな。あまり起伏のないメロディなので、何度聴いても嫌じゃないようなのがいいな、和歌みたいな感じの、言葉が柔らかく聴けていいかも、と思って。それで、〈ながながし夜を ひとりかもねむ〉=『ひとりぼっちで長い夜を過ごす』という意味で、ちょっと寂しいけど、ハマるなと思って。

Chara しかも、ウィスパーボイスで歌ってて。最初はユニゾンで、私がYUKIにピッタリくっついてるんだけど、だんだんちょっとずつ分かれてくるみたいな感じのストーリーになってる。リードヴォーカルはYUKIっていうイメージで、Charaどこにいるんだ?くらいにぴったりくっついてるんだけど、ちゃんと倍音でウィスパーで歌うっていう役割をしたくて。そうやって曲ごとに声の使い方を2人とも分けてやったんだよね。

YUKI そうだね。こういうのは難しかったな、私には。

Chara YUKIは『力を入れないで気だるい感じでやりたいよね』って言ってて。「YOPPITE」もYUKIが『ウィスパーもやってみたい』って言ってたのが始まりで。YUKIが今まで使ったことないウィスパーとか甘い感じとかやったらいいな、私もウィスパー得意だし、みたいなことで、賢ちゃん(白根賢一)には『甘いやつを』ってお願いして(笑)。

YUKI 甘いやつ。このサウンドもカッコいいね。私はCharaに〈持ってあげようか?〉って歌ってほしかったんです。

Chara 〈遠くで スナイパー 狙い定める〉も面白いね(笑)。それは淡々としたメロディに乗せて言ってるんだけど、遠くにいても素敵な人を狙ってる、っていうようなことを、気だるい感じで歌ってるっていう。あと、〈気の抜けた サイダー〉は絶対言いたいって言ってたね。

YUKI そうそう。ちょっと甘ったるくなっちゃったなっていう感じにしたかったから。でも、〈ロックンロール〉の譜割りはCharaがすごくこだわってたよね。

Chara そういうのが好きだね。こだわりがね。

――そして、「鳥のブローチ」と「echo」では、YUKIさんがドラムを叩いてます。

Chara YUKIにはライヴでやるであろうイメージをほんのり入れたいと思ってて。「鳥のブローチ」はTHE NOVEMBERSの(小林)祐介(Gt)を家のプリプロの時にも呼んで、かわいいMy Bloody Valentineみたいな感じの雰囲気で演奏してもらって。最後の〈こだまみたいに〉のフ~ゥ、ハ~ァはレコーディングスタジオで2人で歌ってすごいよかったんですよね。で、この時点でYUKIから『echo』っていうアルバムタイトルが出てきていて。その言葉があったから、ここで〈こだま〉を入れるのはいいなって。

――『echo』っていう言葉があったうえで最後に〈こだまみたいに〉と繰り返してるんですね。

YUKI そうですね。2人でやる意味ってなんだろうって。本当にぼんやりしたところから入ったんです。最初は『Chara、私、暗いのやってみたい』とか好き勝手なことばっかり言って、Charaが『暗いの?どんなの?抽象的すぎるわ』みたいな感じだったんです(笑)。でも、実際にやってみると、私とCharaだとどんどん明るい方向に行くなと思って。すごく暗いのもやってみたかったんですけど、2人になるとリズムに乗って、踊る感じがある。しかも、私が言うことに対してCharaが反応して、Charaが言ったことに対して私が反応して。やり取りをすることで、波紋みたいにどんどん広がっていくようなイメージがあって。それは何だろうって思った時に、『echo』っていいなと思いました。そうしたら〈こだま〉って出てきたからCharaにそれを伝えて。

Chara この曲は、私の中ではすごく壮大なファンタジーが広がっていて。小さな女の子(=YUKI)は鳥に乗って海を渡るんです。で、傷を負った龍の痛みを和らげる子守唄を歌ってあげるっていう。大きな鳥は私で、イントロのフゥフゥは鳥を呼ぶメロディ。小さな女の子は救助船で泣きながら歌ってるの。

YUKI そうなんだー!!でも、なんか嬉しいな。前にCharaが、『その音楽家が何を言いたいか、メロディから探るのも好き』って言っていたんです。私はメロディに歌詞をつけるのが好きなので、Charaから何かを読み取ったのかもしれないですね。私はCharaのヘビーリスナーでもあるんですけど、Charaってやっぱり鳥のイメージが私の中ではすごくあります。あと、最初はなかったんですけど、2番の歌詞をつける時に〈愛と勇気〉って書きました。それもCharaと話してる時に、『音楽を作る時も何でもそうなんだけど、私たちは愛と勇気を持っていたら大丈夫』みたいな話をしていたことがあって。だから、Charaのイメージも入っている曲なんですよね。

Chara 愛と勇気を音楽で伝えるのが私たちの使命ですからね。子どもから大人まで、いろんな人に向けた曲になってますし、こう聴いていって、最後に「echo」がくるっていいよね。

――アコギと歌を基調にしたシンプルな曲で、〈愛は流れ こだまする〉と歌ってます。

Chara けっこう今回のミニアルバムには打ち込みの曲が多いですけど、この曲はシンプルなアレンジがいいよねって。私が、ギターを弾きながら、メインのラインじゃないところをちょっと歌いたいって、これは唯一言った曲かもしれない(笑)。

YUKI ハモるところがあったり、なかったりっていうのはいいよねって。だから、ドラムを入れるか入れないかも最後までずっとどうしようかって話して。

Chara うちのリビングでプリプロをやる時に『とりあえずYUKI叩いて』とか言って。で、それをリバースとちょっと歪ませて、それをそのまま使ってしまいました。だから『録りますよ、これ使いますよ』っていうんじゃなくて、『ちょっと叩いてみて』っていう(笑)。

――テイク0ですね(笑)。

YUKI そうそう、テイク0です(笑)。

Chara もっと曲の前から出せたけど、最終的には引っ張って引っ張って最後だけにしました。サイケデリック感があって好きですね。

YUKI この曲はCharaから、ギターとベースは岸田さん(くるり)に弾いてもらったらいいんじゃないかっていうアイデアが出て。

Chara アレンジをしてもらうっていう感じではなく弾いてもらうのがいいなって思って。歌心で持っていきたいっていうか、歌詞を聴かせたかったし、シンプルに私たちの愛の音だけにしたかったから。

YUKI これはCharaもギターを弾いていて。

Chara 私はアコギ。でもそれは、YUKIのギターを弾いたの。YUKIのハミングバード弾かせていただきます!って感じで弾いて(笑)。そこに意味がある。

YUKI 私の持っていたギターをCharaが弾いてくれて。『よかったね、ハミングバード!』って(笑)。デモの段階では歌詞がきちんとついていなかったんですけど、Charaが書いた大元の詞に私が譜割りを考えました。Charaと私のミックスというか。

Chara 〈さなぎ〉は絶対に入れたいってYUKIが言ったからね。

YUKI 私がすごく入れたかったんです。

――〈ちょうちょうになり 花へと移る〉という描写がなされています。

YUKI そうですね、時間の流れみたいなものがどうしても書きたくて。Charaの〈勇敢な人に なりたいな〉〈勇敢な人に あげたいな〉っていう歌詞が好きだったので、〈歌につけた 永遠や〉もすごくいいなと思って。繰り返すんだっていうこととかね。その繰り返すということが〈こだま〉になるんですけど。

Chara これはとても大きい詞ですね。子どもたちにも勇敢な人になってほしいし、愛する人にお花を持っていくような美しい心の人になってほしい。

YUKI あと、虹と鳥もイメージとしてあるなと思っています。

Chara 雨が“悲しい”とか“切ない”っていう思いの比喩だとしたら、そういう経験があってかかる虹色っていうのもあるし、下ばっかり向いてたら虹を見つけられないよって。虹をモチーフに伝えたいことってたくさんあるし、そして何より私たちは虹色が似合うよね。

YUKI 虹は私も好きです。だから、Chara+YUKIのロゴもちょっとグラデーションで色がついていて。今回のChara+YUKIは虹が大事なモチーフになっていますし、思っていた以上にハッピーなアルバムになったんですよね。だからすごくうれしいです。

Chara 素敵ですよ、本当に。

YUKI みんなに早く聴いて欲しくてしょうがないです。

Chara 発売日がバレンタインデーだからね。

YUKI はい。プレゼントとして受け取って欲しいです。



取材・文/永堀アツオ